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自分で学ぶ心理学

心理学に興味はあるけど、どっから手を付けていいかわからない。そんな人のためのブログ。

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ストレスを語る上で抑えておきたいストレスの基本事項

 

前回に引き続き、ストレスについて書いていきます。

 

今回はストレスがどのように私たちの身体の中で反応しているのかについて心理学の立場から解説していきます。

特に、体に悪影響をもたらすパターンについて取り上げます。

 

 

 

 

 

よくないパターンについて知ることで、そうならないように予防できるためです。

 

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ストレスとは?

 

では、まずはストレスとはなんなのか?

ということにから始めていきます。

 

 

ストレスとは今や、定義することが難しいほど広範な意味を持っており、本や論文によっては定義が微妙に異なったりすることがあります。

 

そこで、今回はヒルガードの心理学で使われている定義を用いることにします。

そこでは、ストレスとは

「身体的健康や心理的幸福感を脅かす知覚された出来事」を意味します。

 

厳密にはそのような出来事をストレッサーと呼び、ストレッサーに対する人間の反応をストレス反応と言います。

 

つまり、脳がその状況をどのように認識するのかによって体で生じる反応がことなるのです。

 

簡単にまとめると

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ということが瞬時に私たちの身体の中で行われているのですね。

 

 ここで、

心理学ではストレス(ストレッサー)に対して、脳がどのように認知したのかということが重要になってきます。

 

 

同じ状況にいるにも関わらず、楽しそうにしている人もいれば、辛そうにしている人もいることをイメージするとわかりやすいと思います。

 

 

例えば、

A君はとにかく目立つこと、注目の的になることが大好き。

B君は目立つことや注目も的になることは好きではない。

 

この二人が、学校の運動会の開会式で選手宣誓をしなければならないとします。

 

同じ状況ではあるけれども、おそらくB君にとってその状況はより深刻なものであると考えられますね。

 

 

ストレスを感じた時の身体反応

 

先ほどストレスの定義の部分で述べたように、

脳が身体的健康や心理的幸福感に対して「脅威」を感じた時にストレス反応は生じると言われております。

 

これまで一般的に言われてきたそのストレス反応では、その脅威に対して

身体が自動的に緊急事態から逃れるための準備反応と言われています。(闘争―逃走反応

 

 

このストレス反応は読んで字のごとく、「闘うか、逃げるか」のための準備です。

 

弱肉強食の世の中で、非捕食者が捕食者に見つかった時のような状況が想像しやすいと思います。

 

 

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シマウマがライオンに見つかると、もちろん、「やばい!食われる!」と思い一瞬びくっとしますよね?

 

この瞬間から闘争―逃走反応が起こっています。

 

 

では、具体的にどのようなことが体の中で起こっているのか?

 

 

逃走―闘争反応の中身

 

まず最初に、脳が危険を察知します。そして脳のある部位(視床下部)が危険信号を発し、アドレナリンというホルモンを放出します(副腎体から放出される)。

 

このアドレナリン

・心拍数を上げる

・瞳孔を拡大

・血流量を増やす→全身の酸素量が増える

・集中力(注意力)が高まる(←脳内の酸素量が増えるため)

・脂肪を筋肉を動かすためのエネルギーに変換する

・筋肉を動かすためにブドウ糖(グリコーゲン)を消費する

 

などの機能を持っています。

 

次に第2反応として、再び視床下部から危険信号が発せられ、今度はコルチゾールというホルモンが放出されます(副腎から放出される)。

 

コルチゾール

・免疫機能を低下させる

・脂肪を増やす(食べた食べ物をグリコーゲンや脂肪に変える)

・消化や生殖機能を抑える

 

などの機能を持っています。

 

ざっくりいうならば、

アドレナリンは、より体を動かしやすい状態にするために、全身からエネルギーをかき集めます。

 

一方、

コルチゾールは、より体を動かしやすい状態を作り出すため、その時には必要ない活動を抑制し、エネルギーに変換するのですね。

 

他にも鎮痛作用をもつエンドルフィンなど様々なホルモンが分泌され、目の前の脅威から逃れようと体は準備します。

 

 

 

先のシマウマとライオンの例をとると、

 

シマウマがライオンに遭遇した時に、ゆっくりと食べたものを消化したり、生殖のことにエネルギーを回していたら食われてしまいます。

 

なので、ライオンに遭遇してからライオンという脅威が消え去るまでは、脳をフル活動させ、瞳孔を拡大させより広い視野を確保するなど、いつでも俊敏に動けるように準備しているのです。

これが闘争ー逃走反応です。

 

ここまでを簡単にまとめると、

 

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 こんなイメージです。

 

 

では、

一見、合理的に思われるストレス反応(闘争―逃走反応)は何故、体に悪影響であるのか?

 

 

その理由は人間の場合、長期間にわたってストレス反応が起こり続けるからです。

人間の身体は、ストレッサーに長期的にさらされるとそれに適応しようと調節されますが、自分の持っている資源がなくなると病気になりやすくなってしまいます。

 

 

具体的には、

コルチゾールが放出され続けると、免疫機能が常に低下している状態が続くため、

病気になりやすくなってしまいます。風やウイルス性胃腸炎などになりやすくなってしまうのです。

 

また、食べたものは脂肪に変換しやすい状態になっているので肥満になりやすい状態です。

さらに、血糖値は上昇しやすくなってしまいます。

 

 

アドレナリンもまた、体に負担をかけます。心拍数が増加するとは心臓に大きな負担がかかっていることを意味します。常時、心臓がバクバクしている様なイメージです。

 

 

これが一般的に言われていたストレス反応(闘争―逃走反応)です。

 

 

 

 

 

まとめ

 

状況(ストレッサー)

   ↓

脳が脅威と認知

   ↓

ストレス反応

 

重要なことは脳がどのように認知するのかということです。

言い換えれば、脅威と感じなければストレス反応は生じないからです。

 

うつ病の治療では認知行動療法という手法が用いられるのですが、これも脳の過剰反応を正常に戻すために認知の仕方を修正していく方法です。

 

 

重要単語

 

・アドレナリン

・コルチゾール

 

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引用文献

 

Mcewen, B & Lasley, E. N. (2004). The end of stress as we know. (桜内 篤子(訳).(2004)ストレスに負けない脳 心と体を癒すしくみを探る 早川書房

 

Nilen-Hoeksema,S & Fredrickson,B.L & Loftus,G.R & Lutz, C. (2015).Atkinson & Hilgatd’s Introduction to Psychology 16th edition(内田一成(監訳).(2015)ヒルガードの心理学第16版)

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